うちの猫、最近階段の上り下りがゆっくりになったみたい…
まだ大丈夫だけど、これからどんなことに気をつけてあげたらいいかな?
今回はこのような不安や疑問を一緒に解決していきましょう。
年を重ねた猫にとって、階段は若い頃よりもずっと危険な場所になります。
足腰の衰えや視力の低下で、転倒やケガにつながることもあるからです。
この記事では、老猫が階段を危ないと感じ始めた7つのサインと、家庭でできる安全対策を7つ解説します。
我が家のシニア猫(10歳、15歳)は、幸いなことにまだ階段の登り降りに不自由はないのですが、危険なことが起きる前に調べたことを書いていきますね。
目次
老猫にとって階段が危ない理由とは

1. 加齢による足腰の衰えでバランスを崩しやすい
老猫は筋肉量が減り、足腰の力が弱くなります。
そのため、踏み出す一歩が安定せず、段の途中でふらつくこともあります。
特に滑りやすいフローリング階段では危険が高まります。
2.視力・聴力の低下で段差を見誤ることがある
年齢とともに、猫の目は見えづらく耳も聞こえにくくなります。
その結果、段差の距離をつかめずに足を踏み外すことがあります。
3. 若い頃の感覚のまま動いてしまう危険がある
老猫は、自分の体力の低下を自覚していないことがあります。
以前と同じように走り出し、勢い余って転落するケースも少なくありません。
老猫が階段を危ないと感じ始めたサイン7つ

1. 階段の上り下りをためらうようになった
以前は軽々と動いていたのに、階段の前で立ち止まるようなら要注意。
足腰の不安や視力の衰えを感じているサインです。
2. 段の途中で立ち止まる・座り込む
登る途中で動かなくなるのは、筋力の低下や疲労のサイン。
無理に登らせず、すぐに抱き上げてあげましょう。
3. 登りきった後に息が荒くなる
体力が落ちている証拠です。
短い階段でも息切れするようなら、心臓や呼吸器の負担も考えられます。
4. 夜間に足を滑らせる・物音がする
暗闇で段差を見誤るのはよくあるケースです。
視力の低下だけでなく、反射神経の衰えも関係しています。
5. 爪が引っかかる・足音が変わった
歩き方や爪の音が以前と違う場合、バランスが取れなくなっている可能性があります。
爪が長すぎると滑りやすく、事故のもとです。
また、高齢の猫は爪が厚く硬くなります。
ケアを怠ると、アンモナイトのように巻いてきて肉球に刺さってしまい、バランスを崩すこともあるので注意が必要です。
我が家の猫(15歳)は爪切りが苦手な子で、以前肉球に食い込んでしまったことがありました。
猛反省して、それからは定期的に病院で切ってもらっています。
6. 抱っこを求めるようになった
自分で登るのが怖くなり、助けを求めるサインです。
老猫は「行きたいけど登れない」気持ちを鳴き声や目線で伝えます。
7. 階上にあるトイレや寝床に行かなくなった
体力が落ちると、登ること自体が負担になります。
そのまま放置すると、排泄を我慢したり粗相につながることも。
老猫が階段で危ない場面に遭遇する前にできる安全対策7選

1.滑り止めマットを敷く
→ 足裏が安定し、転倒を防ぎます。
2.段差の色をはっきりさせる
→ 白と濃い色を交互にするだけでも視認性アップ。
3.落下防止ネットを設置する
→ 隙間の多い階段の場合、万が一落ちてしまった時のためにネットを設置すると安心です。
4.階段前にゲートを設置する
→ 留守中に登ったり降りたりするのを防げます。
5.上下階どちらにも寝床とトイレを置く
→ 無理に移動しなくても生活できる動線を確保。
6.爪を定期的に整える
→ 滑りを防止し、バランスが安定します。
7.スロープやステップを活用する
→ 小さな段差で移動できるようにすれば安心です。
老猫が階段で危ない場面に隠れる病気のサイン

老猫の「階段を嫌がる」「足を滑らせる」といった行動は、病気のサインである場合もあります。
- 関節炎・変形性関節症:足の痛みで段差を嫌がる
- 甲状腺機能亢進症:落ち着きがなく、動きが荒くなる
- 視力低下・認知症:段差を見誤る、方向感覚を失う
気になる様子が続く場合は、早めに動物病院で相談しましょう。
老猫が階段で危ない目にあわないよう安全な家にするには

高低差の少ない動線をつくる
寝床・トイレ・ごはんを同じ階にまとめると負担が減ります。
安心できる場所を増やす
柔らかいマットや低いベッドで過ごせる環境を整えましょう。
声かけと見守りを忘れずに
猫は安心感を求めます。
「ゆっくりでいいよ🐾」と声をかけてあげるだけでも心が落ち着きます。
まとめ|老猫が階段で危ない場面に遭遇する前に行動変化に気づこう

階段には、老猫にとって見えない危険がたくさんあります。
「立ち止まる」「登らなくなった」などの小さなサインは、体からのSOSかもしれません。
無理をさせず、安全な動線と安心できる空間を整えることが、老猫の穏やかな暮らしを支える第一歩です。
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