うちのシニア猫、急にたくさん食べるようになったけど大丈夫かな?
食べているわりに痩せてきた気がする…
猫がたくさん食べてくれるとうれしいけれど、シニアの場合は少し心配になりますよね。
高齢の猫は本来、代謝が落ちて食欲が減る傾向があります。
それなのに急にごはんを欲しがるようになった場合、健康状態の変化が隠れていることも。
この記事では、シニア猫が食欲旺盛になる主な原因と、見逃してはいけない3つのサイン、そして日常でできる対処法を解説します。
初めて猫の老化と向き合う飼い主さんにも分かりやすく進めていきますね🐾
目次
シニア猫が食欲旺盛になる主な原因

1. 代謝の変化や加齢によるホルモンバランスの乱れ
シニア期になると、体の中でさまざまなホルモンが変化します。
特に、甲状腺ホルモンの分泌が増えると、代謝が上がって食欲が強くなることがあります。
一見元気そうに見えても、実際に
- 体重が減ってきた
- よく動き回る
- 水をたくさん飲む
といった変化が見られる場合、甲状腺機能亢進症の可能性があります。
早めに動物病院を受診し、血液検査を受け獣医師の診断を仰ぎましょう。
2. 糖尿病による過食
食べても食べても痩せていくような場合、糖尿病が原因のこともあります。
糖尿病の猫は体が糖をうまくエネルギーに変えられず、常にお腹がすいている状態になります。
こうした変化が見られたら、獣医師に早めに相談しましょう。
3. 消化吸収の低下や腸のトラブル
年を取ると胃腸の働きが弱まり、食べても栄養を十分に吸収できないことがあります。
その結果「もっと食べなきゃ」と体が感じ、たくさん食べているのかもしれません。
腸内環境を整えるために、乳酸菌入りサプリや整腸系おやつを取り入れるのもおすすめです。
4. 心理的な要因(不安・さびしさ・ストレス)
猫は意外と繊細な動物です。
飼い主さんの生活リズムが変わったり、新しい家族やペットが増えたりすると、不安やさびしさから食べることで気をまぎらわせることがあります。
特にシニア猫は
- 飼い主の帰宅が遅い
- 長時間の留守番が多い
といった環境で、食事がストレス解消の手段になることがあります。
この場合は、一緒に過ごす時間を増やすことが一番の薬。
声をかけたりスキンシップを取ったりして、安心感を与えてあげましょう。
シニア猫が食欲旺盛なとき注意したい3つのサイン

食べることは良いことですが、「ただの元気」と思い込むのは危険です。
以下のサインがある場合は、病気の可能性があるため注意が必要です。
- 食べているのに痩せてきた→ 甲状腺機能亢進症や糖尿病の可能性
- 水を大量に飲むようになった→ 腎臓やホルモンの異常、糖尿病の疑い
- 夜中に鳴いたりして落ち着かない→ 認知症やホルモンバランスの乱れによる興奮
少しでもいつもと違うと感じたら、早めに獣医師に相談することが大切です。
食欲旺盛なシニア猫のための食事ケア

1. カロリーコントロールで肥満防止
元気だからといって食べすぎると、肥満につながります。
シニア猫は筋肉が落ちやすく、太ると関節への負担も大きくなります。
2. 栄養バランスを整える
たくさん食べる=健康とは限りません。
高タンパク・低脂肪で、腎臓にやさしいフードを選びましょう。
パッケージに「シニア猫用」「腎臓ケア」「消化サポート」と記載されているものがおすすめです。
腎臓や肝臓の悪い猫ちゃんは、たんぱく質の制限が必要な場合があるので注意
3. 食事環境を見直す
食べすぎ防止のためには
- 静かで落ち着ける場所でごはんをあげる
- ゆっくり食べられる器(早食い防止皿)を使う
など、食事の質を整える工夫も大切です。
シニア猫が食欲旺盛🟰しあわせのサインのときも

もちろん、すべてが病気のサインではありません。
季節の変わり目や元気が戻ったタイミングで、一時的に食欲が上がることもあります。
大切なのは、以前との違いをよく観察すること。
飼い主さんが日々の変化に気づいてあげることが、シニア猫の健康を守る第一歩です。
まとめ|食欲旺盛なシニア猫と上手に付き合うコツ

シニア猫が食欲旺盛になるのは
- ホルモンバランスの変化
- 病気(甲状腺機能亢進症や糖尿病など)
- 心理的ストレス
など、さまざまな理由が考えられます。
元気に見えても、体調変化のサインを見逃さないことが大切。
定期的に体重や食事量をチェックし、少しでも不安があれば動物病院へ。
そして何よりも、安心してごはんを食べられる環境を整え「今日もおいしそうに食べてくれたね✨」と笑顔で見守ること。
それが、シニア猫との幸せな毎日につながります。
🐾 参考資料
猫の食事・水の基本 年代別のフードの量と正しい与え方(ベネッセ)